いぼ Wart

いぼ

いぼ(疣贅)とは、皮膚表面にできる出来物のことをいいます。

皮膚科を訪れる患者さんも多い皮膚疾患です。
一口にいぼと言っても、広い意味では「首疣贅、痒疹結節、魚の目、ウイルス性疣贅、老人性疣贅」のことを指します。皮膚科学的には、「ウイルス性疣贅、老人性疣贅」のことを指します。

 

原因

いぼができる原因は、ウイルスが関係しています。
そのウイルスは、ヒトパピローマウイルスと言い、別名ヒト乳頭腫ウイルスと呼ばれています。

このウイルスが傷口などに入り込み、感染して増殖、皮膚の表面が小さく盛り上がり、いぼを形成します。このヒトパピローマウイルスは約100種類以上ありますが、ほとんどが自然治癒力で完治する良性のものです。しかし、どんないぼでも、すべてが良性腫瘍という訳でははないため、発見次第できるだけ早く治療することを心がけましょう。

 

症状

ウイルス性疣贅

ウイルス性疣贅には様々な種類があります。代表的なものが4種類あります。

1. 尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)

小さな傷を作りやすい手や足に発症しやすく、皮膚の弱いお子様にできやすい傾向があります。

2. 扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)

平らで皮膚と同じ色をしているため、目立ちにくい特徴があります。
顔や手の甲によくみられます。

3. ボーエン様丘疹症(ぼーえんようきゅうしんしょう)

2ミリ~1センチの小さな黒褐色の丘疹いぼが性器や口腔内にいぼが発症します。
HPV感染による1つの症状です。
将来、癌につながる場合がある悪性なウイルスによるいぼです。

4. 尖圭コンジローマ(せんけいこんじろーま)

性器や肛門周辺にできるいぼです。
性感染症の一種でもあり、鶏のトサカのような見た目のいぼが発症します。

 

老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)

老人性疣贅は別名、脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)、老人性いぼと呼ばれています。

皮膚が老化するとみられる現象のひとつで、20代から徐々に発症し、次第に大きくなり、数も増えていきます。この老人性疣贅は全身どこでも発症する可能性があり、皮膚の色に似たものから淡褐色、灰褐色、黒色と様々です。大きさは直径1〜2mm程度のものから、2cmくらいまでです。

「親いぼ」と「子いぼ」とは

いぼには、親いぼと子いぼが存在しています。

一度いぼを治療して除去しても、再発してしまう原因は、この親いぼを撃退していない場合が多いです。最初に形成されたいぼは、親いぼになります。その親いぼを根っこから撃退することで、再発や二次感染予防に効果的です。

 

治療

皮膚科での治療は大きく分けて3つあります。

1. レーザー治療

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)を患部に照射します。

細胞組織を蒸散させ、脂漏性角化症を除去します。
メスを使用した切開手術とは異なるため、ほとんど出血することもなく除去することができます。

2. 液体窒素での治療

液体窒素は、沸点マイナス195.8℃、融点マイナス204℃の超低温液体です。

この液体を魔法瓶と綿棒もしくは液体窒素スプレーを使い、
いぼに軽く10数秒間圧抵し冷凍凝固させます。凍結・融解の操作を3~4回繰り返します。

3. 内服薬での治療

ヨクイニンという漢方薬があり、保険診療で使用することができる処方薬です。

イネ科のハトムギの種子を乾燥させたものです、免疫調整効果を期待して内服します。
通常は液体窒素による冷凍凝固、ステリハイド液外用と併用して治療を行います。

 

予防

いぼができないための予防はあるのか

実は、現代医学でもいぼの感染経路は明らかになっていません。

ヒトパピローマウイルスは非常に種類が多く、自然界だけではなく、人間の体内にも存在します。そのため、免疫力が低下しているときに、自身の体内にあるウイルスによっていぼが形成されてしまうことがあります。

では、予防方法はないのでしょうか?

実は、いぼは正常な皮膚には感染しにくいといわれています。

唯一の予防方法は、健康的な生活を送り、常に肌を清潔に保つことです。なるべく、外傷や摩擦を避け、紫外線も肌にダメージを与えるため、十分気を付けましょう。

いぼを不必要に触ったり、除去しようとしたりすると、跡が残ってしまう危険性があります。できるだけ触らずに、皮膚科へ早めの受診を心がけましょう。

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