アトピー性皮膚炎 Atopic dermatitis

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎とは、かゆみが強く、特徴的な場所に皮膚炎が出来てしまう長期に続く皮膚の病気です。良くなったり悪くなったりを繰り返し、子供から大人まで多くの人が悩んでいます。

改善と治療には、まずアトピーについて知ることが大切です。

 

原因

アトピー性皮膚炎は、もともとアレルギーを起こしやすい体質の人や、皮膚のバリア機能が弱い人に多く見られる皮膚の病気です。

原因は様々であり遺伝や食べ物、環境だけでなく、子どもと大人でも変わってきます。また、強い刺激やストレス、疲労による免疫低下が更に症状を悪化させてしまう原因になっています。

アレルギー遺伝

両親のどちらかがアレルギーをお持ちの場合、その子供がアトピー性皮膚炎を発症するリスクが高いことがわかっています。また、アトピー性皮膚炎は、同じアレルギー性の喘息や鼻炎と比べ、発症率が高いということもわかっています。

食品アレルギー

食品アレルギーは、人により異なり、体調や環境に左右されます。
食品アレルギーを持つ人の50%以上が、「牛乳」「卵白」「小麦」のアレルギーだと言われています。

食事をしてかゆみ、炎症、湿疹といった反応が出た場合は、しばらくその食品を避けましょう。また、以前食べても問題がなかったものでも、体調や環境によって反応が出てしまう場合がありますので注意が必要です。

乳児の場合、食べ物が原因でアトピー性皮膚炎を発症してしまう傾向があります。
ですが、乳児の食品アレルギーは90%以上が、小学生・中学生までに治ると言われています。

バリア機能の異常=ドライスキン

通常の皮膚(肌)は、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層から出来ており、その厚さは
2mmと非常に薄い組織です。この3層のバリア機能により、外部からさまざまな物質が侵入するのを防ぎ、体内の水分を過剰に蒸散しないように水分を保っています。
アトピー性皮膚炎の方は、皮膚のバリア機能が弱ってしまっているため、外部からの物質などを皮膚の中に取り込みやすくなっています。アレルギーの原因となる異物や微生物が侵入すると、汗や化粧品、紫外線、石けんなどの刺激に弱くなり、少しの刺激でかゆみを生じます。そこで掻いてしまうと、皮膚のバリア機能がさらに弱くなり、ますます刺激物が侵入しやすくなります。炎症を起こし、さらにかゆみがひどくなるという悪循環に陥ります。

皮膚への刺激の原因

・ ハウスダスト(花粉、カビ、糸くず、ダニ、動物のフケ、砂埃)
・ 化学薬品の刺激(化粧品、石けん)
・ 皮膚への物理的な刺激(掻く、引っ掻くなど)
・ 汗、皮膚の汚れ、紫外線

大人のアトピー性皮膚炎は、ハウスダストが原因となることが多いと言われています。前もってアレルギー検査をすることで、自身の抗原となるアレルゲン(原因物質)を判定することが可能です。

 

症状

アトピー性皮膚炎の主な症状は、かゆみと湿疹です。

湿疹の特徴

・ 赤みがあり、掻いてしまうとじゅくじゅく液体が出てくる
・ 左右対称に皮膚炎が出来ることが多い

湿疹の症状がでやすい箇所

・ おでこ
・ 目のまわり
・ 口のまわり
・ 耳のまわり
・ 首
・ 脇
・ 手足の関節の内側

 

治療

アトピー性皮膚炎の治療法は薬物療法が主流です。

薬物療法

外用剤による治療(炎症を抑える)

主にステロイドの塗り薬(副腎皮質ホルモン剤)を使用します。
(必ず医師の指導のもとに正しく使用してください)

炎症に直接働きかけ、有効性と安全性が科学的に立証されているのはステロイド外用剤とプロトピック軟膏のみと言われています。乾燥してしまった肌には、保湿剤(ワセリン基剤)を使用し、しっかりと保湿とスキンケアを行います。

内服薬による治療(かゆみを抑える)

主に抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤を使用します。

抗アレルギー剤は、かゆみを抑える作用だけではなく、服用を続けることで、かゆみを出にくくする作用があります。掻く事で症状が悪化していきますので、痒かないように上手くコントロールしましょう。

ストレス管理

普段から良い睡眠をとり、疲労やストレスを溜めないようにしましょう。
暴飲暴食も避け、栄養バランスの良い食生活を心掛けましょう。

アトピー性皮膚炎の症状は、ストレスや疲労が原因で悪化してしまうケースがあります。また、症状には季節変動がありますので、花粉が出る時期や、季節の変わり目などは早めに治療を行う事も大切です。

 

予防

アトピー性皮膚炎の症状を悪化させないようにするためには、日々の生活の中で身の回りの生活環境を整えて皮膚を清潔に保ち、保湿を心がけることが大切です。

- 日常生活で気をつける事 -

・ 入浴やシャワーによって、皮膚を清潔に保つ
・ 肌の潤いを保つためのスキンケア
・ 規則正しい生活を心掛ける
・ 引っ掻かないように、爪を短く清潔に
・ 部屋の清掃を定期的に行う(適湿・適温が大切)
・ 肌に刺激を与えない(肌につく髪の毛、金属を使用したアクセサリーを避ける)

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